先輩移住者

高感度なカルチャータウン・都城で人生のセカンドステージへ!

2024.01.29公開

遠距離恋愛を続け、都城で暮らしていた利彰さんのもとに、湘南から裕子さんが移住してくる形で結婚した加藤さん夫妻。現在、裕子さんはベンチャー企業にフルリモートで勤めながら、副業としてスパイスカレーを提供する“流しのカレー屋”としてイベント出店やケータリングなどにチャレンジ中。オシャレで高感度なふたりは、持ち前の好奇心と明るさで地元の人々のコミュニティに溶け込み、都会とは違う刺激と豊かさを享受する日々を楽しんでいます。

加藤 利彰さん(42歳) 裕子さん(45歳)
  • 先輩歴|利彰さん:2015年に移住 裕子さん:2022年に移住
  • 職業|利彰さん:会社員  裕子さん:会社員
休日は自然の中で過ごすことが好きなふたり(都城の観光名所「関之尾滝」を背景に)

休日は自然の中で過ごすことが好きなふたり(都城の観光名所「関之尾滝」を背景に)

昼は広告制作会社に勤務、夜はクラブカルチャーを満喫と、東京ライフを存分に楽しんでいた裕子さん。しかし、40歳を前に始めたサーフィンにすっかりハマり「すぐ海に行ける場所がいい!」と湘南で暮らしていました。一方、アパレル企業で働く利彰さんは2015年に転勤で東京から都城へ赴任。もともとスケートボードやサーフィン、釣り、自転車など多趣味だったため、新天地・都城でも豊かな自然を楽しんでいました。そんなふたりが出会って遠距離恋愛を続けていましたが、コロナ禍でリモートワークになったため、裕子さんはひと月の半分ほどを都城で過ごすように。知れば知るほどこの街が好きになった裕子さんは都城への移住を決意し、利彰さんと2021年に結婚。2022年から一緒に暮らし始め、ふたりらしい都城ライフを楽しんでいます。

Q 都城でのふたり暮らしはいかがですか?

ひとり暮らしの時は家と職場、家と海の往復といった“点と点”を結ぶような暮らしでしたが、妻が都城に来てからはガラリと変わりましたね。彼女はどこに出かけても心が赴くままに興味がある場所に立ち寄ることが好きで、すぐに人と仲良くなれるタイプ。一緒にいることで、自分が知らなかった都城の魅力に出会えています(利彰さん)。
 
都城は想像していた以上に、音楽やアート、ファッションなどに深いこだわりを持っている人が多く、カルチャーレベルの高い街でした。東京にいた頃に味わっていたようなカルチャーに負けないくらいワクワクすることばかりです。車で走っていても「ココ何か良さそう!」って思えるお店やスポットがたくさんあって、探せば探すほど魅力的な人や場所に出会える。それがすごく楽しくて!(裕子さん)。

都城のカルチャーシーンを牽引するギャラリー&ショップ「wandern(ワンダレン)」のオーナー・關(せき)さんとも、移住後すぐに意気投合

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時には大物もゲット!都城では川釣りも楽しんでいる

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Q 多趣味なおふたりですが、休日の過ごし方は?また、都城に移住してから始めたことはありますか?

都城は宮崎市や鹿児島・志布志市のサーフポイントにも好アクセスなので、海にはよく出かけますね。あと、釣りは都城に来てから本格的に始めた趣味。今では夫婦一緒に楽しんでいます。鹿児島の海に行くことが多いのですが、餌を求めてイルカが入ってくるくらい魚が豊富なのでよく釣れますよ。あと、自転車も好きなので、パーツを取り寄せてはカスタマイズしています(利彰さん)。

今、勤務している会社がフルリモートかつ副業OKなので、以前から好きだったスパイスカレーづくりを本格的に始めました。私、お酒が好きなので「さいしょ酒店」(※)に通っていたのですが、関東にいる時に不定期でカレー屋をやっていたという話をしたところ、店主の税所(さいしょ)さんが興味をもってくれて「うちがやるイベントに参加しませんか?」と誘ってくださったんです。私のカレーが都城のみなさんに受け入れてもらえるか、ドキドキしながら参加したのですがおかげさまで好評をいただき、今は月に1〜2回くらいのペースでイベントに出店しています(裕子さん)。
※JR西都城駅前にあり、その目利きと豊富なラインナップで全国に顧客を持つ有名酒店。

裕子さんは南インドで食べられている、野菜料理を中心とした定食「ミールス」も得意

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天井が高く、心地よい加藤家。都城の繁華街にも歩いていける距離

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Q 都会暮らしが長かったおふたりの目に、都城はどう映りますか?

磁石が引き合うように感度が近い人と知り合いになっていけるのも都城の面白さ。自分の好きな世界を追求しつつ、仕事にも情熱をもって取り組んでいる個人事業主が多く、話していて刺激になります。サラリーマン夫婦である自分たちは彼らから “自営で生きていく素晴らしさ”を学んでいます(利彰さん)。
 
海や自然が豊かな場所というのは他にもあるのかもしれませんが、都城は食べ物も美味しくて、都会からきた友人たちを連れていきたくなるような面白いお店も多い。何より人が温かいですね。この土地で生まれ育ったわけでもない私たちのことも、面白がって受け入れてくれます。あと、広い一軒家を安く借りることができたのは驚きでした。サーフボードや自転車など、趣味の道具が多い私たちにはすごく助かる。これは絶対に東京では考えられないこと(裕子さん)。

Q 都城への移住を検討している人に何かアドバイスをお願いします。

これは自身の反省点でもあるのですが、どこか“外から来た意識”が抜けないまま過ごしてしまうと人間関係が広がっていきません。実際、自分は妻より何年も前から都城に住んでいたのに、なかなか友達ができなかったんです。でも、妻は移住してわずか半年くらいで、私の何倍も友達ができた(笑)。それはやはり彼女自身が常にオープンなマインドで都城のみなさんと接していたからなのだと思います(利彰さん)。

気になるお店があったら入ってみるとか、ご飯を食べに行ったらお店の人に話しかけてみるとか、ちょっとしたことで会話が広がることってありますよね。やはり“郷に入れば郷に従え”ではないですが、その土地の空気感を全身全霊で受け止めて、そこに自分も参加していくことは必要。コミュニティに馴染めると、移住ライフが一層楽しいものになりますよ(裕子さん)。

Q これからの目標を教えてください。

これから転勤の可能性もあるのかもしれませんが、私たち夫婦にとって都城はすごくフィットしている土地だと感じているので、長くここで暮らしていきたいですし、そのために何をすべきなのかということを模索しています。また、14歳からスケボーをやってきたので、子どもたちに教えるボランティアもやってみたいですね(利彰さん)。
 
今は“流しのカレー屋”に挑戦していますが、自分のカレー店をつくりたい!ということではないんです。もともと人のアテンドをしたり、何かを紹介したりすることが好きなので、そういう“場”を持つ可能性はありますが、目の前にある“やりたい!”と思うことを続けていった先に楽しい未来が待っているような気がしているので、あえて今は目標を明確にしていません。でも、そんな“明るい予感がする”というのも都城だからなのかもしれませんね(裕子さん)。

利彰さんが組み立てたオシャレな自転車で休日のサイクリングを楽しむ

利彰さんが組み立てたオシャレな自転車で休日のサイクリングを楽しむ

Editor’s note!

多趣味でセンスが良く、思慮深い加藤さん夫妻。東京でナイトライフやアウトドアライフを存分に楽しんできた大人のふたりが、新天地・都城でも感性が近い人たちとどんどん繋がり、カルチャーライフを楽しんでいる様子が印象的でした。おふたりと話していると「都城は日本のポートランド」(※1)、「ハンズマン(※2)は都城のテーマパーク」というキャッチーなキーワードが続々と飛び出し、まさに言い得て妙。これから都城を拠点におふたりがどんな活動をされていくのか楽しみです。

※1 アメリカで常に住みたい街上位に選ばれる街。地元密着企業が多く、サステナビリティに高い意識を持つ人が多い街として知られる
※2  都城市に本社を構え、全国展開するホームセンター。23万品目と圧倒的な品揃えの豊富を誇り、地元・吉尾店は“聖地”的存在